顔面神経麻痺

顔面神経の病気の一部も耳鼻咽喉科で診断・治療を行います。耳・鼻・のどと顔面神経はあまり関係ないようにみえると思いますが、なぜ耳鼻咽喉科でみるかというと顔面神経が耳、耳下腺の中を通っているためです。手術などを通して耳鼻咽喉科医にとって顔面神経は、ごくなじみの深いものなのです。
顔面神経は主に顔を動かす運動神経で、脳から出て、聴神経とともに内耳道を通って中耳の中を通ります。そして骨から出て耳下腺の中を通り、顔面の額、目、鼻、唇などに分布し各々を動かします。
顔面神経麻痺は色々な原因で起こります。麻痺の起こった場所により大きく、頭の中(中枢性)と頭の外(末梢性)に分けられますが、中枢性麻痺が単独で起こる場合は比較的少なく、他の神経の麻痺を伴っていることが多いので脳外科などにすぐに受診されることが多いかと思います。
末梢性の顔面神経麻痺が起きると、目がつむりにくい、口の端から水がこぼれる、顔の表情が左右非対称になる等の症状が出ます。軽度の場合にはしばらくは自分ではわからず、人にいわれて始めて異常に気付く方もおられます。
顔面神経麻痺のみで他の症状はないベル麻痺という病気と、痛みやめまい、聴力低下を伴う、ハント症候群という病気があり、ハント症候群の方が麻痺が重く、治りにくい傾向があります。何れもある種のウィルスが原因になっていると考えられていて、早期の治療が神経の変性を抑えて治癒率を高め、回復期間を早めますので、なるべく発症後早く診断し、治療を開始する必要があります。
上記の顔面神経麻痺を疑わせる症状がある時は早めの耳鼻科受診をおすすめします。