唾液腺の病気

唾液腺(つばを作る細胞の集まり)の病気は主に耳鼻咽喉科で診断・治療を行います。
唾液腺には耳下腺・顎下腺・舌下腺と種類があり、何れも細い管で口に通じています。唾液腺で作られた唾液はこの管を通って口の中に流れ出て、咀嚼・消化を助けます。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)

唾液腺が腫れる病気で最もよくみられるものです。典型的には両側の耳の下が腫れますが、片側の時もあるし顎の下の顎下腺も腫れることがあります。また感染しても唾液腺が腫れないこともあります。(不顕性感染)
幼稚園などで集団感染を起こすことがあり、子供さんの病気と思いがちですが、成人にも発症する病気です。ウィルス性感染症で特に治療法はありませんので、安静と痛みが強い場合には鎮痛剤を使います。多くの場合は唾液腺の腫れと発熱程度で治癒しますが、時に合併症が起こります。耳鼻科領域では内耳炎になると急激に高度の難聴が起こり治療してもほとんど治ることはありません。

顎下腺唾石症

食事の時に急にどちらかの顎の下が腫れる病気です。舌の下が赤くなったり、腫れて痛むこともあります。顎下腺から口の中に唾液を通す細い管がありますが、その中に石ができて唾液を堰きとめてしまいます。石があると一度は腫れがひいても何度も腫れますので石

唾石口内

の摘出が必要です。小さいものは口から摘出することもできますが、大きいものや奥にあるものでは顎下腺ごと摘出する必要がある場合もあります。

舌の下の粘膜下に白い物が見えています。これが唾石で、顎下腺からの唾液の通り道の管を塞いでいます。

唾石摘出



摘出した唾石:このように舌の下に見えているものは口から摘出できます。



反復性耳下腺炎

食事の時に急にどちらかの耳下腺が腫れる病気です。耳下腺から口の中に唾液を運ぶ細い管がありますが、この管の一部が狭くて通りにくい時に起こると考えられています。唾液が口の中に出たいけど出れないので唾液が耳下腺内に溜まって腫れている状態です。感染を防いでいれば、少しずつ唾液が流れて腫れは引いてきます。子供さんに比較的多いですが、大きくなると自然に治り症状が出なくなることが大半です。