内耳性めまい

“めまい”が起こった場合どの科を受診されるか迷う方が多いと思います。“めまい”という言葉には多くの現象が含まれていて、人によりその定義が異なっているため、“めまい”には色々な症状、病気が含まれています。
めまい、平衡障害を専門とする科としては、耳鼻咽喉科、神経内科、脳外科が挙げられると思います。特殊なケースでは、内科、整形外科、精神科などで診る病気がめまいの原因となっている場合もあります。
めまいを診断、治療するときにその入り口として耳鼻科を受診していただくと良いのは、めまいが大きく分けて、中枢性(頭の中に原因がある)と末梢性(頭の中でないところに原因がある)に分けられるからです。末梢性めまいの多くは内耳や前庭神経といった耳と関連した器官に原因がありますので、耳鼻科での検査、診察で診断がつけやすいのです。
内耳性めまいの典型的な病気としてはメニエル病、良性発作性頭位眩暈症(BPPV)があげられます。原因のはっきりとしないめまい一般に対して漠然と“メニエル症候群”という病名が使われている場合がままありますが、メニエル病はこれとは異なりかなり頻度の少ない(日本では10万人あたり20~40人)病気です。典型例では、耳鳴や難聴、耳閉感とともに回転性めまい(天井がぐるぐる回るようなめまい)が繰り返し起こるもので、めまいとともに聴力低下も問題になりますので適切な治療で、進行をとどめるようにしないといけません。
BPPVは頭の向きを変えたときに強い回転性めまいが比較的短い時間(数秒から十数秒)起こる病気です。内耳の中にある耳石という小器官が本来の位置を離れて浮遊しているために起こると考えられています。診断がつけば、浮遊した耳石を本来の位置に戻す理学療法がありますのでこれを行いすぐに症状がなくなる場合もあります。